令和6年度事業計画

基本方針
  令和6年度は、物価上昇はピークアウトし、実質賃金の増加が経済の好循環を実現すると期待されます。また、日銀の金融政策の正常化にかかわらず、設備投資は現状の不足を補うべく拡大に転じると予想されます。一方、住宅投資は資材や建築コストの上昇により減少が続いていますが、金利上昇がさらなる着工減につながりかねません。総じて経済は緩やかに成長すると見込まれますが、建設業・物流業の2024年問題、自然災害、国際的な経済動向、ウクライナ・中東など国際情勢といった下振れリスクの要因を抱えています。
このような情勢下、今年度の全国生コンクリート需要 (員外社含む)は69,500千立方メートル、前年比99.0%と、6期連続で過去最低数量を更新する想定となっています。
東京都の工業組合員出荷は、7,000千立方メートル、前年比103.7%と前年を250千立方メートル上回る想定といたしました。しかしながら、時間外労働の上限規制適用後、施工業者が無理な工程を組まないことによる生コン出荷量の減少、骨材の安定納入がなされないことによる生コンクリート安定供給への阻害が懸念されます。さらに、販売価格への転嫁が実現できても、コスト面で製造費・輸送費の上昇圧力が依然強く、経営面での課題は解消しきれない状況です。
重点事業
(1) 税制改正、規制緩和など業界全体の課題について、全生両連合会を通じ行政に対する要望を行います。また、地域の課題については、東京都関係部局、東京都議会に対し要望を行います。
(2) 需要開拓として、東京都ほか関係先に対し国土強靭化、防災減災対策における生コンクリート採用に向けた要請活動、また、1DAY PAVEをはじめとするコンクリート舗装の採用に向けた活動を継続してまいります
(3) 品質管理監査事業は、外部監査委員による厳格な監査を引き続き実施いたします。また、監査の質の向上のため監査員研修会、工場説明会を十分活用するとともに、監査合格工場に対する監査結果報告会を開催し、品質管理の向上を図ってまいります。
(4) 指導教育事業は、経営に資する事項、安全に関する事項、技術者育成に関する事項などの各種講習会を適宜開催いたします。
(5) 調査・研究事業は、技術委員会を中心に新たな調査・研究テーマを設定し、その試験結果の活用と共有により、技術向上を図ってまいります。
(6) 共同試験場は、試験を委託される各社の信頼に応えるべく、品質マネジメントシステムを継続的に改善するとともに、日本適合性認定協会によるサーベイランスを受審いたします。また、技術力の向上、設備の更新や新規導入を図り、試験精度の維持向上に努めます。
(7) その他、骨材安定確保への取り組みなど、業界の向上につながる施策の実施を検討いたします。

当工組は、関東一区地区本部とともに、全生両連合会が重点課題とする品質向上、需要対策、業界イメージアップを進めると共に、組合員の皆様および地区内の協同組合との連絡、調整を密にし、引き続き諸問題の解決に取り組んでまいる所存です。
品質管理監査事業
(1) 外部監査委員による厳格で公正な品質管理監査を継続いたします。
(2) 統一監査時の監査員アンケートを分析し、監査の質の向上につなげてまいります。
共同試験事業
(1) 公益財団法人日本適合性認定協会の更新審査を受審し、認定資格を維持いたします。
(2) ISO 17025 の国際規格認定の試験場として、 健全なマネジメントシステム、技術的要求事項に適合した技術能力を履行します。
(3) 全生工組連の共通試験に参加し、品質保証体制の向上に努めます。
(4) 試験機器の更新や新規導入を行い、設備と試験精度の維持向上を図り
ます。
(5) 試験を委託された皆様の信頼に応えるべく、顧客満足度の向上を図り
ます。
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